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2017.11.21
建物の温熱環境重要/郡山で健康・省エネシンポジウム

健康と医療、平均健康寿命に対する住宅の関係性に関する知識の普及啓発のために開いたもので、約50人が参加した。上原理事長が「寒い家に住む人は、健康寿命が4歳縮むなどの統計がある。健康のためには、住環境を適切な温度に保つことが重要だ。今後も関係機関と連携して、健康な住宅づくりを推進していく」とあいさつした。
前真之東京大学大学院准教授が「全ての人に健康で快適な住まいを届けよう」と題して講演。若年世代が住宅に大金をかけるほど裕福ではない現状や、住居に関し、耐震性や間取り、デザインは重要視しているのに対し、寒暖は軽視されがちな実態をデータで示した。「建物の性能が低いことは、一番貴重な健康や寿命までをも損なわせてしまう」と呼びかけ、断熱材や遮熱・断熱に優れたサッシの設置などで、住居を適温に保つための方策を提案した。
松尾和也松尾設計室社長が「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」をテーマに講演した。高齢者の在宅死亡率や死亡統計などを基に、寒さが原因で亡くなる人の多さを示し、低体温はがんや心疾患、脳卒中になるリスクが高いことを紹介し、寒さが人体に与える影響の深刻さを訴えた。また既存住宅は熱損失が高く、特に窓の断熱性に関しては諸外国の水準よりも低いことに警鐘を鳴らした。
後半は前准教授、松尾社長、川音真悦県土木部建築指導課長、田中正敏ふくしま健康・省エネ住宅推進協議会長(県立医科大学名誉教授)と、食と健康の立場から日本生活協同組合連合会の鬼武一夫氏が「健康・省エネ住宅による地域活性化と健康長寿の実現を目指して」をテーマに意見を交換した。健康に住める住宅づくりの推進を行政に対してどのように働きかけていくべきかを討論した。
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