日本建設業連合会東北支部長・竹浪浩氏に聞く

【プロフィール】
 竹浪 浩氏(たけなみ・ひろし)
趣味は映画鑑賞と自転車。昭和26年11月1日生まれ、青森県出身。室蘭工業大学工学部建築工学科卒。昭和49年清水建設入社、現職は常務執行役員東北支店長。

 日建連東北支部(会員66社)の新リーダーに。①速やかな復興②国土強靭化、インフラ長寿命化への対応③建設業の再生―を課題に挙げ、震災の風化を防ぐ上でも被災地の早期復興実現へ力を注ぎ、長年の懸案である建設業再生にも時機を逃さず取り組む考えだ。
 復興が最優先。「被災した方を一日も早く日常生活に戻す。1社1社の能力をどれだけ伸ばせるか。これからが本当のヤマ場」と効果的な手法を探り、発注者との意見交換会を活用しながら人手・資材不足などの問題に対応。ガレキの再利用、PC化なども進め、会員一丸となって臨む。
 国土強靭化・長寿命化については「われわれの技術力を活用してほしい」と、限られた予算で効率的な事業執行が求められる国、地方自治体に積極的に関わっていく。「ロードマップが示されることで10年、20年後の見通しが立ち、中央業者と地元業者の役割が明確になる。中長期的な建設業のあるべき姿が見えてくる」と、建設業再生の観点からも両事業への期待は大きい。
 再生の柱にはPR活動を据えた。「有効なのは工事の過程を公開する『見える化』。ものづくりの楽しさが伝わる」と、学校など地域との連携も視野に強化拡大に意欲を示す。
 入札制度は、一括審査方式の自治体への拡大など課題を意見交換会に示し改善を促す。