中立公正な立場で判断、黄綬褒章を受けた鈴木洋美氏に聞く

【プロフィール】
 鈴木洋美氏(すずき・ひろみ)
昭和24年生まれ63歳、西郷村出身。47年に日大文理学部卒業後、附属鶴ヶ丘高校保健体育講師を経て54年に土地家屋調査士事務所を開設。県土地家屋調査士会副会長ほか全国公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会会長などを務めた。
 心が軽くなる朗らかな受け答えに、これまでひたすらに職務を全うしてきた人生の重みがにじむ。
 今は、土地交渉を公正中立な立場で判断し、相続、贈与も含め、紛争の説得、妥協など裁判所での調停に飛び回る毎日。培った経験則が紛争を丸く治める。
 土地家屋調査のプロとして、東日本大震災で被災したいわき市のボランティア活動で、やがて取り壊されるであろう1棟の建物の玄関の内側壁に記された感謝の文言を見て、大切な財産の公示に携わる職業人としての気持ちを引き締めた。
 18年7月から23年5月まで全国公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会長を務めた。全国を見渡す視野で公益法人制度改革に関わり、改正を実現させた立役者の一人でもある。
 白河高校から日本大学文理学部体育学科に進学。「身体に障がいのある人たちに、体育をどのようにして取り入れるか」と、学生時代から社会への問題意識は明確。
 4年生の時に附属高校で保健体育の講師を務め、卒業後はそのままストレートに体育教師となったが、思わぬ形で父の後を継ぐことになり、手探りでこの世界に飛び込んだ。  
 身長180cm、体重74kgの健康体。夫人、義母と同居。長男は今季までプロ野球オリックスバファローズの捕手を務め、来季からバッテリーコーチに就任する。長女は関西に居住、孫は2人。