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2011.12.19

大波地区で実地試験/除染技術実証で汚染水浄化/県建設業協会、クマケン工業

 県の除染技術実証事業に選ばれた20件のうち、県建設業協会・クマケン工業が提案した「放射性物質用凝集剤を用いた除染工法=プール・ため池等汚染水浄化技術」の実地試験が14~16日の3日間、福島市大波字寺前地内の椚町防火貯水槽で行われた。同凝集剤=スーパーソリウェルパウダー(SSP)を使用した汚染水処理システムによる汚染水の浄化能力を試験し、実験で得られた各検体の放射性物質濃度測定結果をまとめて県に報告する。
 このうち15日の実地試験には、県の担当職員や作業を担当するクマケン工業の社員、見学に訪れた同協会員らが参加。吉田尚史県生活環境部除染対策課主任主査があいさつし、事業の概要を紹介。髙木明義同協会専務理事が工程等を説明した。
 作業は大波地区椚町防火貯水槽の近接地に設置した汚染水処理プラント設備を使用して行った。汚染水約60tを貯水槽から処理プラントに揚水し、浄化装置にSSP(水1t当たり4kg)を添加して放射性物質を凝集処理。放射性スラッジの脱水後、処理されて無害化した上澄水は排水し貯水槽に移送した。脱水汚泥(放射性廃棄物)は仮置場に保管した。
 今後は処理前・後の汚染水など各種分析用に採取した検体用試料の放射性物質濃度測定や処理水量に対する廃棄物発生量を確認し、当該除染技術への評価を受ける。

作業工程を見学する協会員ら→